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高山植物が咲きみだれる中央アルプスと南アルプスの二つのアルプスに囲まれている長野県伊那谷の飯島町は、町全域の農地1000ヘクタールすべてを自然共生農場とする壮大な計画のもとに、生物多様性農村社会の実現にむけて歩みを進めています。昭和30年代のあまり化学農薬などが使用されなかった時代の多様な生物生態系の復活を目指しています。
1円玉の大きさのちいさな赤とんぼハッチョウトンボが水田近くに棲息しています。アグリネイチャーいいじまのビオトープではこの希少種を保護、増殖し再び町のあらゆる場所で飛びかうことを願っています。このトンボは大変環境変化に敏感な昆虫ですので、他の生物が生息するバロメーターにもなっています。スクールの実習中にでも見つけてみてください。
カモシカ、ニッポンシカ、ニホンザル、ツキノワグマ、イノシシ、キツネなどが身近に棲んでいます。最近アルプスの森の環境変化によって野生動物が里山に降りてきてリンゴや野菜などに被害を与える場面が多くなっています。
地元の研究所であるフィールドミュージアムいいじまFM研究所は日本ザルに発信器をつけるなど常時観察を行い、農業と野生動物との共生システムの開発に取り組んでいます。
飯島町は長野県の南部、伊那谷のほぼ中央に位置し、西に中央アルプス南駒ケ岳を仰ぎ、東には仙丈岳を中心に南アルプス連山を遠望する飯島町は、四季折々に表情を変える豊かな自然環境の中で、穏やかに時の流れる人口1万1千人の田園都市です。東京、名古屋からは中央自動車道、JR飯田線などによって交通の便も非常によいところです。豊かな大自然を背景に、春は菜の花、夏は蕎麦の花、秋にはコスモス、四季の色に染まる両アルプスを背景に田園風景が広がり、また、飯島町は江戸時代幕府の直轄領(天領)を支配する拠点陣屋(延宝五年1677設置)が置かれ、明治初期に至る200年近い間、信濃の国や伊那県の政治上重要な役割を果たしていた歴史のある街です。